カルシウム、骨折、要介護の関係

2012年01月17日

寿命が延びて、高齢者の人口が増えるとともに増加しているのが「骨粗しょう症患者」。
現在1,100万人いるといわれています。骨粗しょう症の問題は、脊椎の変形で腰が曲がり、車いす生活となり、要介護へとすすんでしまうことです。

骨粗しょう症というと“女性特有の病気”のように思われています。発症率や患者数が、男性より女性のほうが何倍も多いからです。
もともと女性は、男性に比べて骨の量が少なく、さらに閉経後には女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量が減ってしまうために骨粗しょう症になりやすいのです。

最近になって、この「男性骨粗しょう症」が問題となってきました。患者数の男女比は1:3ぐらい。したがって、男性骨粗しょう症患者数は270万人程度と推定されます。

◆ 男性に特有の、骨粗しょう症の原因とは?

患者数は女性の3分の1とはいえ、実は男性の骨粗しょう症は深刻な問題があります。
男性の大腿骨頸部骨折が毎年2万人以上も発症していて、しかも、この骨折の予後は女性よりも悪く、死亡率が女性の2倍にも達しているからです。

1年以内に死亡するのが31%、死に至らなくても半数以上に痛みが残り、歩行困難となって3分の1が長期療養施設に入所する結果となっています。

つまり、男性の大腿骨頚部骨折は女性に比較して発生率が低いものの、いったん発生するとその後の生活に著しく支障をきたしているのです。

男性の骨粗鬆症骨レントゲン.jpg

◆ 介護が必要になる主な原因は!

男性6%、女性11%が、転倒・骨折を原因として要介護状態になっています。つまり骨粗しょう症が内在しているのです。

介護円グラフ.jpg

男性の骨粗しょう症は、60歳くらいから増え始めて、80歳以上では約半数がかかっている状況です。
骨粗しょう症の予防方法は、基本的には男性も女性も同じで、食事・運動・日光浴が原則です。
 
そして、特に男性の場合、過剰な飲酒、喫煙、薬、内科的な疾患(腎不全、胃・肝臓疾患、呼吸器の疾患、糖尿病)などが骨粗しょう症の原因になっています。さらにメタボリックシンドロームも骨粗しょう症にかかりやすいことがわかってきました。

実は、骨粗しょう症も「生活習慣病」の一種。つまり、男性の骨粗しょう症は、女性と異なって生活習慣の改善こそが最良の予防法になるということですね。男性といえども十分なカルシウムの補給はかかせません。

カルシウムと脳卒中.jpg

転倒・骨折がカルシウムの摂取によって予防できることはもちろん、カルシウムを摂ると「(介護が必要になる原因)第一位の脳卒中の予防」にも効果があることがわかっています。また、アルツハイマー型認知症もカルシウム不足が関係するという研究がすすんでいます。

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