肉は飽和脂肪酸が多く、魚は不飽和脂肪酸が多い

2018年09月14日

「動物性脂肪」は体に悪くて、「魚の脂肪」は体にいい ?!

実ははそんなに単純ではありません。
動物性脂肪も魚の脂肪も、同じような脂肪酸が含まれています。ただその比率(含まれているパーセンテージ)が異なるので、食べたときに体への働きが異なってくるのです。

【動物性脂肪の脂肪酸】
豚肉、鶏肉、牛肉と種類によって違いがありますが、ラードと呼ばれる豚の脂肪でみると
飽和脂肪酸 41%
オレイン酸 48%
リノール酸 11%

となっています。

この中の「飽和脂肪酸」は、常温で固体の性質があるので、多く摂りすぎると体内の中性脂肪やコレステロールを増加させ、高脂血症や動脈硬化の原因になると言われています。

オレイン酸やリノール酸は、「不飽和脂肪酸」で常温で液体の油。オリーブオイルやサラダ油など料理に使う油はこの比率が多いのです。こうした植物油に飽和脂肪酸は入っていないのか?というと、そんなことはありません。15%くらいは飽和脂肪酸も含まれています(あまり知られていないかも)。比率の多い脂肪酸の性質が前面にでてくるのです。

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では最近話題になっている「魚の油」についてはどうでしょう。
宣伝でもさかんに「血液サラサラ、魚のオイルEPA・DHA」といっているので、「魚の油はEPA・DHAなんだ!」と思っている方も多いかもしれません。

それは正しくもあり、間違っている部分もあります。
魚の油にも、肉の脂と同じように、飽和脂肪酸も入っていれば、オレイン酸、リノール酸も入っているんです。ただ、飽和脂肪酸は肉より少ない30%くらいで、リノール酸が肉よりやや多い15%から20%くらいです。
そして最大の違いが、EPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)という脂肪酸が魚にだけ含まれているという点です。

【青魚の脂肪酸】
飽和脂肪酸 25%
オレイン酸 30%
リノール酸 15%

EPA・DHA  30%

EPA・DHAとは、植物脂にも動物性脂肪にも含まれていない、魚にだけ特異的に含まれている脂肪酸なのです。
さらに、先ほどの飽和脂肪酸は摂りすぎると中性脂肪やコレステロールを増やし、動脈硬化や高脂血症の原因になるおそれがあるのに対し、EPA・DHAは善玉のコレステロールを増やし悪玉のコレステロールを減らすはたらきがあるといわれ、血液・血管によいはたらきがあることが数々の医学的データからわかっています。

これだけを見ると、「肉の脂(飽和脂肪酸)は健康に悪いから摂らないほうがいいのね。EPA・DHAを摂ったほうがいいんだ」と考えてしまうかもしれません。

そう極端に考えてしまうのは間違いです。飽和脂肪酸はコレステロールの原料になりますから適度にはとらなければなりません。コレステロールは細胞膜や胆汁酸を作るのに必要です。

飽和脂肪酸の摂りすぎがなぜよく言われるのか? と考えると、いくつか理由が思い浮かびます。
魚と肉(かりに豚肉とします)を食べる時、アジ、イワシ、サンマなど可食部のみで60gから100gくらいではないでしょうか。でも豚肉なら昼食で、夕食でと食べる回数も多く一日に100g、200gと食べてしまうこともよくあるのではないでしょうか。

しかも豚肉でいえば、部位別に脂肪の量がだいぶ異なります。脂肪の多い肉はおいしいからとバラ肉ばかり食べれば、わざわざ脂肪を選んで摂っていることになります。

魚と肉と比べると、脂肪の量も違いますね。だから、メインを魚料理にした場合と肉料理にした場合では、脂肪の種類、脂肪の量に違いがでてきて、健康への影響にも違いがでてくるのだと思います。ただ、これは脂肪だけを取り上げた場合の話で、どちらがいい悪いではありません。
※タンパク質摂取量でいえば、魚食ばかりでは不足する可能性があり、肉食のほうがタンパク質を多く摂れるという利点があります。

栄養ってこれだから難しいのですよね。見る視点によって、いろいろ変わってきますからね。

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